平成18年度 8/21(月)キャラバン報告 大阪府 清風中学校 講演


H18.8/21(月) 

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キャラバンは3週間お休みだった。
夏は学校も夏休みだから。
私もたっぷりと休養をとり
次の本の企画など、秋からのアクションを検討していた。

8/20(日)の夜のことだ。
明日から始まるキャラバンの事を思った。
またあの、緊張と熱狂と、濃密な一期一会の瞬間に立ち会うことになる。
最も、聴衆の反応はその場になってみないとわからないが…

ふと、キャラバンを止めたあとのことを考えてみた。
それはそれで寂しいものがあるだろう。
教師を舐め切った課題集中校でなければ
そこそこの成果を上げる自信はついた。
私のプレゼンで多くの子どもたちが「気づき」を得てくれた。
来年度は仕事の兼ね合いもあるが
できれば継続したいとは思っている。

ところで8/21は大阪の清風中学校から始まった。
全校生徒1,200名である。

 ぎっしり!

講演に先駆けて、
理事長の平岡英進先生と専務理事の平岡宏一先生とお話させていただいた。
つい先日、インドから戻られたという。
事前の不勉強を恥じたのだが、
清風学園は高野山と深い関係を持っている。
創立者の平岡宕峯先生は、高野山真言宗大僧正でもあられた。
毎日の朝礼で般若心経の読誦を行うという。
すばらしい。

実は私も般若心経は丸暗記している。
朝晩、諳んじている。
これは日本人の一般教養だと思う。
高校の社会科の先生が変わった人で(今は感謝しているが)
試験は般若心経丸暗記だった。
そのおかげだ。

般若心経は、
ほとんどの宗派が読誦の経典として活用しており汎用性もある。
どうも日本は宗教に臆病だ。
私自身、「真理は組織化できない」というJ・クリシュナムルティの考えに深く共鳴しているので
宗教の勉強を、特定の団体で勉強することに関心はない。
ただ一人、私の心の中で探索していくつもりだ。

宗教的問題に無関心でいていいはずがない。
世界中で戦争が絶えない。
宗教と宗教のぶつかり合いだ。
どちらの教えも「正しい」。
正義と正義がぶつかり合う。
だから、やむことがない。

私がよく行く戸隠神社の神主さんが嘆いていた。

「神道は、本当にいい教えなのに…」

あの戦争のおかげで、神道はゆがめて解釈された。
そして神道というと、すぐに戦争に結び付けて考えられてしまう。

日本は中東と違い緑が豊かな国だ。
大自然の中に、霊験あらたかなものを感じられた。
八百万の神々が信じられた。
「石」の文化ではないのだ。
完璧な自然と完璧な人情。
本来の日本は今いずこ…と、嘆いていてもしょうがない。
キャラバン、キャラバン。

  

目の前に中学1年生。
右翼に中学2年生。
左翼が中学3年生。
総勢1,200名なのだが、配置に無駄がないのでそれほど大人数に感じられない。
加えてこの学校は規律が厳しいので
会場に入ると

 ピーン

と張り詰めた空気がある。
どんな講演になるかな、と考えていた。

しかし最初のクイズで会場は沸騰した。
ちょっとびっくりした。
1,200名全員が参加する3択クイズは壮観である。
しかし正解を出した後のざわめきが予想以上に大きい。
余韻がデカ過ぎるのである。

 (すみません、マイクの音量をもっと上げてください)

そうお願いせざるを得なかった。

しかし私のPowerPointはしゃべる。
効果音が満載だ。
だから画面を切り替えると自動的に注目を集めることができる。
「ハイ、注目!」とか「静かにして…」などという言葉はいらない。
改めて便利だなあ、と思った次第である。

  

講演は順調に進んだ。
フリーター・クイズでの熱狂も
ニートのパートに入ると沈静化する。
会場の一体感も心地よく、
だから私はつい、予定になかった私の失恋ドジ話までやってしまった。
これは高校生向けのツールだ。
しゃべると結構疲れるので最近は高校生向けにもやらないことがある。
中学1年生にはどうかな、と思ったが
一番反応してくれた。

 

そして今回は特別プログラムとして
中学3年生有志に2時間目を行った。
新しい素材を準備して臨んだ。
これもよい経験になった。

そもそもなぜ今回の講演が行われたかというと
昨年の12月に、私が経済産業省の会議を傍聴したことに端を発する。
会議参加者の中に、
大阪教育大学(監事)の下谷昌久先生が出席されていた。
私はどのようなお方か存じ上げていなかったのだが
会議での発言内容に深く共鳴できた。
そこで、翌年1/13(金)に行われる枚方市での私の公開授業のことをお話したのであった。
その話は、清風学園に伝えられ
鎌田先生が枚方に来られた。
そうした縁で、今回の講演となった。

清風学園では、毎年高野山まで100キロ歩くという。
すさまじい。
かなりの体力と精神力だ。
ただの進学校とは違い、
オリンピック選手を輩出している、その秘密を垣間見ることができた。



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