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根本正雄(TOSS体育授業研究会代表)


ラインサッカー(3年)


1、単元名 ラインサッカー

2、目標

 ○ みんなで攻め方、守り方を工夫して、楽しくゲームができる。
 ○ ルールを守り、力を合わせてできる。

3、単元について

 ラインサッカーは、足を使ってパスやドリブルをしながらボールをゴール近くに運び、シュートして得点を競うことが楽しいゲームである。
 どの子どももボールをけってゲームをすることに対しては興味を持ち、意欲を持って取り組む。しかし、女子はボールが顔に当たると痛いという恐怖心があり、こわがる子どももいる。
 三年生のラインサッカーは、男女に分けて指導することが多い。男女の差が大きいという理由で分けることが多い。しかし、男女いっしょのチームを作り、力を合わせてゲームをする中で、女子もルールを覚え技能も向上するのである。
 男女差があれば、男女差を解消するように指導していけばよい。本単元では、次の方法で指導していく。

 1 ハンディーをつける
 2 ラインマンをつける
 3 ゴールを変える

(1) ハンディーをつける

 男女差で一番多いのが、ボールをこわがることである。強いボールがくると逃げてしまう。この時には、女子にハンディーをつければよい。つまり、女子は顔にボールがきた時には、手を使ってもよいようにする。
 すると、女子もボールをこわがらずに男子と同じようにボールに向かっていける。
 男子の中には、少年サッカークラブに入っていて、強いシュートをする子どもがいる。1人でボールをコントロールして、1人でシュートをし得点をする。
 こういう場合は、その男子にハンディーをつける。ボールをけるのをきき足でない方にするのである。つまり、右足がきき足であれば左足にする。左足がきき足なら右足でける。このようにハンディーをつけると、女子でも体等に勝負ができるようになる。
 さらに男女差が見られるのは、シュートである。女子はほとんどできない場合がある。その時には、女子が入れたら2点というルールを作ればよい。同じチームの男子が女子にパスをして、女子がシュートするチャンスを作っていく。
 男女差がなくなるルールを作るようにする。

(2) ラインマンをつける



 ハンディーをつけても男女差がなくならない時には、ラインマンをつける。1チーム2名のラインマンを図のように置くのである。
 はじめのころは、どうしてもボールに集まり、だんご状態になる。特に女子はかたまる傾向がある。
 そういう時には、ボールをラインマンにパスをして、ラインマンが味方にボールを投げてシュートができるようにしていく。
 女子のシュートが2点になるルールを使っていくと、ラインマンは敵のいない女子に投げるようになる。一部の男子だけがボールをコントロールするということが減ってくる。
 また、ラインマンの活躍によってゲームのスピードが上がる。今まですぐにコートに出ていたボールが、ラインマンによってとれるのでゲームが中断しない。
 ボールをとると状況を判断して、すぐ投げるようになる。ゲームが継続するので内容も楽しくなる。
 ラインマンは交代制にする。ラインマンを経験するとゲームの流れが読めるようになる。どこにパスをしたらよいのか、どこに動いたらよいのかがわかる。ラインマンによって女子の動きもよくなっていく。

(3) ゴールを変える

 ハンディーをつけ、ラインマンを置いても男女の差がある時には、ゴールの大きさを変える。女子のゴールを男子よりも大きくするのである。
 女子はボールをけるという経験が少ないので、正確にシュートすることがなかなかできない。そこで、ゴールの大きさを変えることにより、シュートができるようにする。女子の意欲は高まり、ボールに進んでアタックしたり、パスしたりする。
 チームの作戦も女子を中心にしたものに変わってくる。男子だけが活躍していたのでは勝てなくなってくる。男女の協力が自然に生まれてくる。男子は女子に教えるようになる。
 A子ちゃんは、第一時の感想で自分にはボールが回ってこないのでつまらないと書いた。しかし、ハンディーをつけ、ラインマンを作り、ゴールの大きさを変えることにより、最後の時間にはシュートをすることができた。
 男女差があるからといって安易に分けて指導するのではなく、男女差を生かした授業作りをしていく中で、それぞれの特徴が生きていくようにする。



4 指導の構想

(1)どのように指導するか

このような子どもに
 ○ 個人差が大きく、女子はボールを恐がって取りに行かない。
 ○ 一部の上手な子どもは、一人でプレーをしてシュートをする。
 ○ パスやドリブルを使ってのチームプレーができない。
  
こんな指導で授業をすると
 @ 場づくり
 A 発問・指示
 B テクニカルポイント
  
これを検討し
 ルールを工夫する。
  
これに気づき
 @ ハンディーをつける。
 A ラインマンをつける。
 B ゴールを変える。
  
これができる
 男女差がなくなり、ラインサッカーの特性にふれることができる。

(2) どんな指導法で

@ 場づくり



A 発問・指示

指示1  準備運動をします。チームごとに行いなさい。
  
指示2  チームごとにめあてを確認しなさい。
  
指示3  はじめのゲームをします。どんな問題点があるかを見ていなさい。
  
発問1  どんな問題点がありましたか。チームで話し合いなさい。
  
指示4  チームの問題点を発表しなさい。
  
発問2  うまくシュートをするには、どんな動き方をしたらよいだろうか。チームで作戦を立てなさい。
  
指示5  チームで立てた作戦を練習しなさい。
  
指示6  ゲームをします。シュートがうまくできる作戦を生かして行いなさい。
  
指示7  めあてが達成できたか、チームで話し合いなさい。
  
指示8  整理運動をします。チームごとに行いなさい。

B テクニカルポイント

つまずき
テクニカルポイント
練習方法
1 シュートが入らない。 ○ ゴールの隅を狙って、力強くシュートする。  いろいろなシュートをする。

2 ボールに集まり、パスがつながらない。

○ 縦パスや壁パスを使って、つなげていく。

 縦パスで相手を抜く。


5 指導計画 (八時間扱い)

 第一次 みんなで決めたルールで、自分ができるパスやシュートを使ってゲームができる。…(本時3/3)…三時問
 第二次 攻め方や守り方を工夫してゲームができる。……………………………………………………………三時間
 第三次 チームを再編成し、ゲーム大会を行う。…………………………………………………………………三時間

6 本時の指導

(1) 目標

 ○ 攻め方を工夫して、ゲームをすることができる。
 ○ チームで作戦を立てたり、協力したりしてゲームができる。

(2) 展開

発問・指示
指導事項
子どもの反応
指示1 準備運動をします。チームごとに行いなさい。 ○ リーダーを中心にして、大きく伸び伸びと動かさせる。 ○ チームで協力してできる。
○ 大きく、ゆっくりとできる。
指示2 チームごとにめあてを確認しなさい。 ○ 本時のめあてを個人、チームごとに確認させ、学習への意欲化を図る。 ○ 前時の反省を基に、個人、チームのめあてが持てる。
指示3 はじめのゲームをします。どんな問題点があるかを見ていなさい。 ○ 前時の反省を生かして、力一杯活動させる。。
○ チームで協力したり、指示したりしてゲームをさせる。
○ 力を合わせて、ゲームができる。
発問1 どんな問題点がありましたか。チームで話し合いなさい。
○ はじめのゲームをチームごとに反省させ、話し合わせる。
 ・シュートが入らない。
 ・パスがつながらない。
 ・ボールにかたまる。
○ チームごとに問題点を出し合える。
指示4 チームの問題点を発表しなさい。
○ 得点の結果やチームプレーなどを基に問題点を出させる。
 
発問2 うまくシュートするには、どんな動き方をしたらよいだろうか。チームで作戦を立てなさい。
○ 出された問題点の中から、シュートにしぼって発問する。
○ 敵のいない所に走り、ボールを貰ってシュートさせる。
○ ドリブルで相手を抜いてシュートさせる。
○ シュートがうまくできる作戦をチームで考えられる。
指示5 チームで立てた作戦を練習しなさい。
○ チームで立てた作戦を基に、リーダーを中心に練習させる。
○ チームごとに作戦を立てて練習できる。
指示6 ゲームをします。シュートがうまくできる作戦を生かして行いなさい。
○ シュートがうまくできるように動いたり、指示したりしてゲームを行わせる。
○ 作戦を生かしてゲームができる。
指示7 めあてが達成できたか、チームで話し合いなさい。
○ チームのめあてが達成できたかを確認させる。
 
指示8 整理運動をします。チームごとに行いなさい。
○ リーダーを中心にゆっくり、大きな運動をさせる。
○ ゆっくり、大きく動くことができる。



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