根本直伝学級経営術

TOSS体育/小学校/体育/根本直伝学級経営術/全学年/指示を効果的にするひと工夫/人を入れる
根本正雄(TOSS体育授業研究会代表)

人を入れる

原則 : 人を入れる

 明確な指示にするためには、人を入れる原則がある。

 掃除で机を片付けていた。1つ残っていたので、子供に指示をした。

指示  机が残っているので、誰か片付けて下さい。

 誰も片付けようとはしなかった。誰かと言ったので、子供は自分とは関係ないと思ったのである。
 子供の名前を入れて指示した。

指示  H男君、机が残っているので片付けて下さい。

 H男君は「はい」と言ってすぐに片付け始めた。
 「人」が入ると指示が明確になるのである

 向山洋一氏の2年生の理科の授業を参観した。向山氏の指示は大変分かり易かった。
 指示する時に必ず名前を入れている。自分の名前を呼ばれた子供は、「はっ」として教師の話に引き込まれていく。

 1.K夫君だけ見せます。
 2.S男君、やってごらん。
 3.K子さん、離れているんじゃない。
 4.M美さん、いいこといっていたの言ってごらん。
 5.A雄君、鉛筆を置きなさい。

 活動する内容だけを指示するのではなく、名前を入れていくと効果が大きい。

 音楽集会があった。6月の歌は「ウンパッパ」である。

 1.ウンパッパを通して歌う。
 2.ウンパッパを輪唱で歌う。
 3.ウンパッパの歌に合わせて足の動きをいれる。
 4.男女1組になり、手をつないでウンパッパの歌に合わせて足の動きを入れる。

 15分という短い時間であったが、子供は元気に歌っていた。
 ただ歌うのではなく、輪唱が入ったり、足の動きが入ったりして変化があり、子供が飽きないでできるように工夫されていた。
 良かったのは、ウンパッパの歌に合わせて男女で手をつないで動いた時である。
 指導者の先生が次の指示をした。

指示  4年生のU一君とA美さん、とても上手だから二人でやってごらんなさい。

 他の人は其の場に座り、全員の歌声に合わせて踊り始めた。
 「4年生の二人、上手だからやってごらんなさい。」と言ったのでは、誰なのか分からない。
 きちんと名前を呼ぶことによって、誉められた方も嬉しいし、見ているほうもよく分かる。
 呼ばれた二人は恥ずかしそうにしていたが一生懸命に踊っていた。
 人を入れることによって、指示の内容が明確なるのである。


戻る