根本直伝学級経営術

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根本正雄(TOSS体育授業研究会代表)

給食の指示

原則 : 自分で選択できる内容にする

 帰国子女学級を担任したことがある。
 給食は4〜6年生一緒に食べていた。4つのグループに分かれ、4〜6年生が均等になっていた。
 食べ始めて驚いた。賑やかなのである。屈託の無い表情で教師に話しかけてくる。給食を食べながら子供たちに、外国の給食の様子を聞いた。
 外国の昼食と日本の給食とでは、どちらがよいかとたずねた。

 外国がよい      22名
 日本がよい       6名

○ 外国が良いという理由
 ・日本の給食は、決められた量で時間通りに食べないといけない。外国では、ゆっくりと楽しく食べていた。
 ・アメリカの給食はおいしくてとても量が多いけど、日本は味が悪い。日本は給食当番があってめんどう。
 ・外国の給食のほうが日本の給食に比べて自由なことが多い。例えば、お弁当を自由に持ってきていい。

○ 日本が良いという理由
 ・日本の給食のほうがおいしい。できたてだからおいしい。
 ・牛乳の代わりに水が出た。イギリスでは日本より暴れていた。ルールが厳しかった。

 帰国子女によって給食のあり方について考えさせられた。
 私達が当り前と思って指導している給食が外国では無いのである。
 外国で自由な雰囲気で食べてきた子供にとって、日本の給食は窮屈であるらしかった。

 【給食の問題点】
 1.残さずに全部食べるのがいいか、自分の好みによって食べたらよいか。
 2.にぎやかに食べたらいいのか、静かに食べたらいいか。

 帰国子女学級の子供との生活で、以上の点が問題になった。これらの問題点は、普通学級でも同じである。
 「先生、人参が嫌いなんですが、残していいですか。」
 「おなかが一杯なんですがパンを残していいですか。」
 低学年の子供ほど多い。帰国学級の子供との話し合いで、次の様にすることにした。

指示  嫌いな食べ物は、自分が食べられるだけもらいなさい。

 全員同じようにすると残してしまうので、自分が食べられるだけにする。量は本人の意思で決定させた。
 最初は少なくても良いとした。食べられるようになったら、次第に量を増やしていくのである。

指示  食べられるようになったら、少しずつ量を増やしていきなさい。

 この指示によって、嫌いな食べ物も残さないようになった。
 帰国学級の子供の給食は、騒々しい。食べている間に自由に話をしている。席を離れて歩いている子供もいる。

指示  給食を食べている間は、自分の席から離れてはいけません。隣の人に聞こえるくらいの大きさで話しなさい。

 食事のマナーを教えることも大事である。みんなで楽しく給食を食べていくことが少しずつできるようになっていった。


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